希望者は教員の研究テーマを理解するために,研究室メンバーが主著(筆頭著者)となっている直近5年分の発表論文を読むことを強く推奨します。卒論・修論リストも実際に先輩が行った研究タイトルが分かるので参考になると思います。また,配属希望前に必ず一度は研究室を訪問し,各教員と面談を行うようにしてください。一度も訪問が無い場合は原則受け入れることができません。
神戸大学土壌学研究室は教授1名,助教2名で運営している講座制の研究室です。名前に土壌を冠していますが,土壌だけでなく河川・湖沼や堆積泥も重要な研究対象です。 メインの学会は日本土壌肥料学会ですが,日本腐植物質学会,日本陸水学会,日本有機地球化学会,生物地球化学研究会,日本生態学会,日本分析化学会でも研究発表をおこなっています。学部生から積極的に学会参加・発表をしてもらいます。
当研究室の研究分野は主に土壌学です。配属後にしっかりと基礎から勉強してもらいます。配属後の3年生については土壌学の英語の教科書を全員読んでもらいます。土壌学の分野で世界中で読まれているアメリカの教科書(第15版,初版は1952年出版)です。章末に問題集があるので,それを課題として出し,週1の全体ゼミでディスカッションをおこないます。約5か月間(10月~2月)かけてこの教科書の重要部分を読破し,学部生のうちに土壌学の基礎を身に着けるようにします。3年生のうちはこのゼミがメインで,実験については先輩の実験を見学したり手伝ったりしながら作業を覚えてもらうパターンが多いです。ゼミは週に1回あり,各自の研究計画発表や中間発表をメインにおこないます。3名ずつ発表(質疑応答込み20分)をおこない,大体1か月に1回発表が回ってきます。それとは別に各教員との個別ミーティングが適宜あります。
学部生
神戸大学農学部応用機能生物学コースの学生は3年時後期に研究室に配属されます。土壌学の専門知識は配属後に学ぶことができますので, 興味のある方はまずはお気軽にご相談・ご見学ください(農学研究科E棟5階E507号室)。 フィールドに行って調査をすることが多いですが,野外が苦手な方は室内実験のみのテーマを相談して決めることもできます。 基本的には土壌化学を扱っているので,化学への素養や興味のある学生の参加を歓迎します(化学は嫌いなのに,フィールドが好きというだけの理由で参加すると合わないかもしれません)。 農学研究科は3年次編入も受け付けています。
京都府立大学中尾研・京都大学柴田研と2022年から毎年1回合同ゼミを行っています。一泊二日の合宿形式で,3大学の研究について熱く語り合います。各大学の新規加入の学部生は基本全員参加で,あとは先輩学生が数人ずつ参加して研究発表をしてくれます。他大の雰囲気も分かり,刺激ももらい,学生同士のとても良い交流の場になっています。詳細は土肥誌の第1回京神3大学土壌研合同セミナー「大学間交流で拓く土壌研究の最前線」開催報告を見てみてください。
「マイナビ農業」に土壌のお話が分かりやすく載っているページを見つけました。 日本の一線級の研究者も登場していますので,興味のある人は覗いてみてください。土壌学の雰囲気が掴めるかもしれません。
修士・博士課程
神戸大学農学研究科・土壌学研究室は土壌学が学べ,土壌・水圏の広範な物質循環のどちらも研究できる日本でも数少ない研究室の一つです。 修士・博士課程問わず他大学からの大学院受験も大歓迎です。修士課程(博士課程前期課程)・博士課程(博士課程後期課程)から参加したい方は入学手続きについて 農学研究科のサイトをご覧ください。 博士課程進学希望者は事前に希望教員に連絡を取ってください。保有機器についてはこちらのページで確認できます。科研費の獲得状況については科研費データベースをご参照ください。